Mac(Apple silicon)にVirtualBoxをインストール

VirtualBox のバージョン7.1 でApple siliconmacOS をサポートしたのでインストールしてみました。

環境

M1 ProチップのMacBook Pro にインストールします。
OS はmacOS Sonoma(14.6.1)です。

インストール方法の確認

VirtualBox のイメージファイルをダウンロードできるサイトとHomebrew を調べてみました。

結論になりますが、VirtualBox 公式サイトからApple silicon に対応した最新版のイメージファイルをダウンロードしてインストールすることにしました。
それ以外は、Applie silicon に対応した最新版が提供されていませんでした。(今後変わるかもしれませんが、2024.12.1時点ではそのような状態でした)

VirtualBox公式サイト

VirtualBox 公式サイトのダウンロードページにアクセスします。

VirtualBox Platform Packages というのがあり、VirtualBox 7.1.4 platform packages と記載されています。
バージョン7.1.4 がダウンロードできます。

トップページから、Recent Releases のRead More というリンクをクリックして表示されるNews のページを見ると、7.1.4 が最新のようでした。(2024.12.1 時点)

  • News – VirtualBox公式

Oracle公式サイト

Oracle 公式サイトのVirtualBox のダウンロードページにアクセスします。

Oracle VM VirtualBox Base Packages – 7.0.22 というのがあります。
ダウンロードできるのはバージョン7.0.22 のようです。
Apple silicon のサポートはバージョン7.1 からなので、x86 (Intel) 版しかダウンロードできないようです。

Homebrew

Homebrew のサイトでパッケージを検索します。
※ 検索キーワード:virtualbox

パッケージ名 virtualbox が見つかりました。
Current version: 7.1.4,165100 なので最新版7.1.4 ですが、Virtualiser for x86 hardware となっています。
よく分かりませんが、x86 (Intel) 版のみのようです。

下の方を見ると、Conflicts with casks にパッケージ名virtualbox@beta というのがあり、バージョンが7.1.5-165995Virtualizer for x86 and arm64 hardware となっていたのでリンク先を見てみます。

VirtualBox 公式サイトで公開されている7.1.4 より新しいApple silicon 対応版の7.1.5 ですが、パッケージ名からベータ版のようです。

手順

以下、VirtualBox 公式サイトからApple silicon に対応した最新バージョン7.1.4 のイメージファイルをダウンロードしてインストールします。(2024.12.1 時点)

1. ダウンロード

VirtualBox 公式サイトのダウンロードページにアクセスします。

VirtualBox Platform PackagesmacOS / Apple Silicon hosts をクリックして.dmg ファイルをダウンロードします。
VirtualBox-7.1.4-165100-macOSArm64.dmg というファイルがダウンロードされました。

続けて、下のFile ChecksumsSHA256 checksums をクリックしてチェックサムファイルをダウンロードします。
SHA256SUMS というファイルがダウンロードされました。

ダウンロードしたファイルに破損などがないか、チェックサムを確認します。
※ ダウンロードした2つのファイルを同じ場所に保存して、以下のコマンドを実行します。

% grep VirtualBox-7.1.4-165100-macOSArm64.dmg SHA256SUMS | shasum -a 256 -c
VirtualBox-7.1.4-165100-macOSArm64.dmg: OK

OK と表示されました。大丈夫そうです。

2. VirtualBox のインストール

ダウンロードしたdmg ファイルをダブルクリックします。
以下のウィンドウが表示されます。

VirtualBox.pkg” のアイコンをダブルクリックします。

はじめに
[続ける] をクリックします。

インストール先
希望するインストール先を選択して、[続ける] をクリックします。
※ “このコンピュータのすべてのユーザ用にインストール” を選択しました

インストールの種類
カスタマイズできるようなので、[カスタマイズ] をクリックします。

Command Line Utilities” が選択できるようになっていました。
デフォルトのチェックON のまま、[インストール] をクリックします。

概要
インストールが完了しました” と表示されたら、[閉じる]をクリックします。

VirtualBox のインストールはこれで完了です。

3. VirtualBox の初回起動

続けて、インストールしたVirtualBox を起動します。

VirtualBox アイコン

Launchpad のVirtualBox アイコンをダブルクリックします。

ようこそVirtualBoxへ!” という画面が表示されました。

4. Experience Mode の選択

起動した画面にExperience Mode について説明が書かれていました。

デフォルトはBasic Mode で一部のオプションやツール、ウィザードが非表示になっていて、Expert Mode にするとそれらを表示できるようです。

  • Basic Mode
    • 高度な機能に興味がなく、シンプルなUIを好むユーザー向け
  • Expert Mode
    • 全ての機能を使いたい経験者向け

右にあるボタンで選択できるようなのでクリックすると、ボタンと説明書きが消えました。

BasicExpert の切替は、[環境設定] をクリックして表示されるPreferences 画面の左上でできるようになっています。

どういう機能があるか把握しておきたいので、Expert Mode を選択することにしました。

5. VirtualBox Extension Pack を有効にする

メニューの[ファイル] > [ツール] > [機能拡張パックマネージャー] をクリックします。

一覧に”Oracle VM VirtualBox Extension Pack” が表示されていますが、有効欄に赤い[]マークが表示されていて、バージョンが7.0.0r153978 となっています。

VirtualBox 公式サイトに本体と同じバージョン7.1.4 のExtension Pack があったので、現在インストールされているものを削除し、バージョン7.1.4 のExtension Pack をインストールします。

まず、一覧のExtension Pack を選択し、[アンインストール] をクリックします。

確認メッセージが表示されたら、[除去] をクリックします。
一覧から消えました。

続けて、VirtualBox 公式サイトのダウンロードページにアクセスします。

VirtualBox Extension PackVirtualBox 7.1.4 Extension Pack と記載されています。

[PUEL License FAQ] をクリックして表示されるページでExtension Pack のライセンスの内容を確認します。

VirtualBox Extension Pack は、個人または教育の用途であれば無料で利用でき、ほとんどの商用または非配布の用途には有償で利用できる、と書かれています。

元の画面に戻り、[Accept and download]クリックしてExtension Pack のファイルをダウンロードします。
Oracle_VirtualBox_Extension_Pack-7.1.4.vbox-extpack というファイルがダウンロードされました。

ダウンロードしたファイルに破損などがないか、チェックサムを確認します。
※ 既にダウンロードしているチェックサムファイルと同じ場所に保存して、以下のコマンドを実行します。

% grep Oracle_VirtualBox_Extension_Pack-7.1.4.vbox-extpack SHA256SUMS | shasum -a 256 -c
Oracle_VirtualBox_Extension_Pack-7.1.4.vbox-extpack: OK

OK と表示されました。大丈夫そうです。

ダウンロードしたExtension Pack のファイルをダブルクリックします。

確認メッセージが表示されたら、[インストール] をクリックします。

ライセンスを確認するウィンドウが表示されたら、[同意します] をクリックします。

一覧に”Oracle VirtualBox Extension Pack” が表示され、有効欄が緑のチェックマークでバージョンが7.1.4r165100 になっています。

6. ネットワークの設定を確認する

メニューの[ファイル] > [ツール] > [ネットワークマネージャー] をクリックします。

ホストオンリーネットワークに設定されている一覧が表示されます。
[プロパティ] をクリックすると、一覧で選択しているホストオンリーネットワークに設定されている値が下に表示されるので、適宜変更します。
今回は、変更せずにデフォルトのまま使うことにしました。

あとがき

次回、VirtualBox に仮想マシンをインストールする手順を解説する予定です。
※ 下記、インストールしたいOS

  • Ubuntu Server 22.04
  • Rocky Linux 8
  • AlmaLinux 8

参照